今回は、岡山県玉野市で行った斜面の伐採作業についてご紹介します。この作業は、周囲に建物がある中で、道が狭く重機が入れないという難しい現場での施工でした。また、木々に蔦が絡まり、伐採作業をより複雑にしていました。このような条件下で、いかに安全かつ効率的に伐採を行ったかについて、詳しく解説します。
現場の概要と伐採の必要性
斜面の伐採が必要な理由
今回の伐採現場は、玉野市の住宅地に位置しており、急斜面に生い茂った木々が問題となっていました。斜面の木々は成長しすぎており、倒木のリスクが高まっていたことから、伐採が急務となりました。特に台風や強風時に倒木する可能性があり、周囲の建物や住民の安全を確保するため、早急な対応が求められていました。
伐採の難易度を高めた要素
この現場では、いくつかの特別な難易度を高める要素がありました。
• 周囲に建物が密集している
伐採作業を行う斜面の下には住宅があり、作業中に木が倒れたり、枝が落下した場合、建物にダメージを与えるリスクがありました。そのため、慎重に伐採方法を計画し、周囲への影響を最小限に抑える必要がありました。
• 狭い道で重機が入れない
伐採現場へは、狭い道しか通じておらず、大型の重機を使用することができませんでした。このため、手作業による伐採や、特殊な技術を活用することが必要でした。
• 木々に絡まる蔦
木の幹や枝に蔦が複雑に絡まっており、作業がさらに困難になっていました。蔦が絡んだ状態で木を切ると、思わぬ方向に木が倒れたり、蔦によって木が支えられて予想外の動きになる可能性があるため、これを慎重に処理する必要がありました。
伐採手順と技術的なポイント
現場調査と安全対策
まず、施工前に現場の詳細な調査を行いました。特に斜面の傾斜や周囲の環境、木々の状態を正確に把握することで、適切な伐採計画を立てました。また、周囲に住宅があるため、作業中の安全性を確保するための対策を徹底しました。具体的には、作業範囲の下に防護ネットを設置し、木が倒れた際に建物を保護できるようにしました。
加えて、作業員全員に対して安全教育を行い、各自がヘルメットや安全帯などの保護具を装着することを徹底しました。特に斜面作業では足元が不安定になることが多いため、安全装備の使用が不可欠です。
リギング技術を使用した伐採
重機を使用できない現場では、手作業での伐採が主な作業方法となりますが、今回の作業ではリギング技術を使用しました。リギングとは、木をロープで固定し、意図的に倒す方向を制御する技術です。これにより、木が倒れる際に周囲の建物に被害を与えないよう、安全に伐採を進めることができます。
木々に絡まる蔦は、まず手作業で切り取り、木を自由に倒せるようにしました。蔦を無視して木を伐採すると、蔦によって木が不自然な方向に倒れたり、作業員に絡んで危険を伴う可能性があるため、この手順は非常に重要でした。
リギングを使用することで、木を一部ずつ慎重に切り落とし、周囲に被害を与えることなく安全に作業を完了させることができました。特に今回のように斜面での作業は、重力の影響を受けやすいため、ロープを使って木をコントロールするリギング技術が非常に有効でした。
分割伐採の実施
木が大きく成長していたため、一度に伐採すると危険が伴います。そのため、分割伐採という方法を用いて、木を小さく切り分けながら徐々に伐採しました。上から順に枝を切り落とし、幹を少しずつ短くしていくことで、木が予想外の方向に倒れることを防ぎました。これにより、狭い作業スペースでも安全に伐採を進めることができました。
木材の搬出と片付け
伐採した木材や枝は、重機を使用できないため、人力で搬出しました。特に蔦が絡んだ木々の枝は重くなりやすいため、細かく分割して効率的に運び出しました。作業後には、斜面を含めて現場全体の片付けを行い、安全な状態に戻しました。斜面の土壌が崩れるのを防ぐため、一部の根は残し、自然の安定を保つ工夫も施しました。
作業後の結果と顧客の反応
作業が完了した後、斜面は非常にすっきりとした状態になりました。木々の伐採によって倒木のリスクが解消され、周囲の住宅に対する安全性も向上しました。また、蔦が絡まった木々もきれいに取り除かれたため、見た目も美しくなりました。
施主様からは狭い道でも問題なく作業が進み、重機が使用できない状況でもスムーズに進行したことにご満足いただけました。
難しい斜面伐採におけるポイント
今回の施工事例で学んだポイントは、難しい条件下であっても、適切な技術と安全対策を講じることで、安全かつ効率的に伐採作業を行えるということです。
1. 現場調査の重要性
斜面伐採では、まず現場の詳細な調査が不可欠です。特に周囲の建物や木々の状態、アクセスの状況を確認し、安全な作業計画を立てることが成功のカギです。
2. リギング技術の活用
重機が使用できない現場では、ロープを使ったリギング技術が非常に効果的です。木の倒れる方向を制御し、分割して少しずつ伐採することで、周囲への影響を最小限に抑えます。
3. 安全対策の徹底
特に斜面での作業は足元が不安定になるため、安全装備の徹底が必要です。作業員全員がヘルメットや安全帯を装着し、常に安全を最優先に作業を進めることが重要です。
まとめ:岡山県玉野市での難しい斜面伐採
岡山県玉野市での斜面伐採は、道が狭く重機が使用できない、木に蔦が絡んでいるなどの難しい条件下で行われましたが、適切な技術と安全対策により、無事に作業を完了させることができました。周囲の建物に被害を与えることなく、狭いスペースでの伐採を成功させたことで、施主様にもご満足いただけました。
斜面伐採や難しい環境での伐採作業についてご相談がある方は、ぜひ私たちの専門技術にお任せください。岡山県内での伐採に豊富な経験を持つ私たちが、安全で確実な施工を提供いたします。
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